岡山県視覚障害者協会の広報誌を掲示しています。

表示するカテゴリ
全て
岡星寮
岡山県視覚障害者センター

視覚障害者センターだより 平成28年(2016年)10月(通巻313号)

視覚障害者センターだより ~ロバと五つのにんじん~

平成28年10月(通巻313号)

発行 岡山県視覚障害者センター

郵便番号 700-0927 岡山市北区西古松268-1
電話 086-244-1121
FAX 086-244-1043
Eメール ossfc@nifty.com


声の欄は随時募集しています。

 内容とその形式は問いませんが、ワープロやエディタのデータ、あるいはメールが可能な方は、これらでいただければ大変助かります。
 皆さまからの原稿をお待ちしています。
 読み始めたら途中でやめられなかった面白い本、おいしかった飲食店、便利グッズ、趣味など何でもけっこうですので、ぜひ声の欄に原稿をお寄せください。

 センター便りは、ほぼ同文のものをセンターの点訳・音訳奉仕員に配布しています。
「声」欄の内容を奉仕員にもお届けすることになりますので、ご了承ください。

 今月の内容 

お知らせ(6件)

・ドコモハーティ講座でiphoneの体験をしてみませんか。

・さわやかクラブ総会のご案内、午後岡山市視覚障害者協会との共催でガイドつきDVD映画『それでもボクはやってない』の鑑賞会

・PCVOL・OPKの例会日とどうしてますか交流会開催日のお知らせ

・平成28年度中国ブロック三療研修会開催案内

・あい・ヨガ講座in倉敷の紹介と今後の岡山・倉敷の講座日程

・山口雪子さんを支える会講演会&研修会

・平成28年度「岡山市障害者のしおり」(点字版及び音声版)の案内

・白杖を差し上げます。

・声 癌患者が見た抗癌剤治療の実際 3/3

・新刊案内をお伝えします。

《 お知らせ 》

1.2016年11月の休館日

 休館日は毎週火曜日と3日(木)文化の日、23日(水)勤労感謝の日です。
 11月は図書整理日はありません。


2.点字に親しむ会のお知らせ

 2016年度の「点字に親しむ会」を次のように開催いたします。
 例年通り点字に関するゲーム・クイズ・読みの問題等で2時間余りを楽しみたいと思います。
 点字のルールに自信のない方も、お気軽にご参加ください。

 なお、参加された方には、ささやかですが昼食を差し上げます。

とき 11月27日午前10時~12時

電話 086-244-1121

場所 岡山県視覚障害者センター

参加申し込み 11月24日(木)までに、電話で視覚障害者センターまでお申し込みください。


3.秋の歌声

 11月27日午後1時半より視覚障害者センターで、例年通り「秋の歌声」の集りを開催いたします。

 さわやかな秋の午後、アコーディオンとギターをバックに思いきり歌って過ごしましょう。
 前もっての申し込みは不要です。
 昨年から新しい歌集も加わっています。


4.パンフレット類のご案内

 パンフレット類(3種類)をご案内しますので、ご希望の方はご連絡ください。

 特に記載のないものは、貸出でのご利用になります。
 返却期限は資料が届いてからお手元に2週間です。

 「確認じゃ!2つの給付金。」点字2ページ(墨字併記、音声コード付)。
50名までさしあげることができます。
平成28年度臨時福祉給付金と障害・遺族年金受給者向け給付金の広報用チラシ。

 「障害者のしおり 平成28年度」デイジー1時間39分、点字1巻。岡山市発行。
点字版は4名までさしあげることができます。
岡山市の方で配付希望の方は、岡山市保健福祉局障害福祉課(電話086-803-1236)までご連絡ください。

 「私たちの税金 平成28年度版」デイジー2時間16分、点字1巻。
国税庁広報広聴官発行。


5.図書のリクエストについて

 図書のリクエストの際に書名や著者名が曖昧にしかわからないことがあると思いますが、わかる範囲でおっしゃってくだされば、こちらで候補をあげてみますので、該当するものをお知らせください。

 また、目録や新刊案内に載っているものでなくても、ご存じのタイトルや内容、著者名などでご希望いただければ、こちらでお探しします。

 例えば、デイジーの新刊としてご案内しているものを点字でご希望の場合、全国のどこかで所蔵していれば、当センターで取り寄せた上でお貸しすることができます。

 ただし、どこにも所蔵していない場合、ご利用いただけないことがありますのでご了承ください。


6.点字JBニュースを読んでみませんか。
  点字JBニュースは、週5日(月曜~金曜)発行されている点字では10ページの情報誌です。
 大きく分けて2種の記事からなっています。

 1つは日本盲人会連合が作成した視覚障害者に関する様々な記事で、もう1つは日本経済社からの一般的な記事です。
 メール版と点字版の2種で提供しています。

 点字JBニュースを新しく読んでみようと思われる方は、センターまでご連絡ください。 
 費用は無料です。
 なおメール版のうち、携帯メールへは視覚障害関連の記事のみになります。

 また、電話ナビゲーションサービスが22年の12月からスタートしています。 
 電話番号が0570-021802(料金10円/分)へ13時以後に電話し、聞こえてくる指示に従って操作すれば当日の記事を聞くことができます。


《 ドコモハーティ講座でiphoneの体験をしてみませんか 》

 皆さんの中にはスマートフォンに興味をお持ちの方も多くおられると思います。
 昨年はドコモの「らくらくスマートフォン」の体験会を開催し、多くの方々に参加していただきました。

 今年もNTTドコモハーティ講座のご協力により、視覚障害者が最も多く使用している代表的なスマートフォン「iPhone」の体験会を開催できることになりました。

 会場は岡山県視覚障害者センター3階の最も広い部屋です。

 日時は11月24日(木)。
 午前の部は10時~12時30分、午後の部は13時30分~16時です。
 定員は各々8~14名です。

 多くの方の参加をお待ちしています。
 体験ご希望の方は電話かメールでセンターまでお申し込みください。
 その際、
①ケータイの所有状況(例:らくらくフォン7を所有、iPhoneを所有、未所有など)と
②年齢をお知らせください。

 講座は初めてiPhoneを使う方に合わせた基本的な内容になります。
 体験は、VoiceOver機能を使い、音声読み上げを聞きながら画面を見ることなく操作をする体験になります。
 具体的には基本操作やSiriによる音声通話体験、便利なアプリの紹介になります。
 当日写真に関し説明がありますが、講座の様子を受講者の後ろから撮らせてくださいとのことです。

 他にメガネの田中も参加します。
 当日はルーペ、電子ルーペ、プレクストーク3種、携帯型据置型拡大読書器、タッチボイス等の体験ができます。
 また、センター所有の音声拡大読書器「トークンライト2」・音声インナースキャン(体重計)の体験会も予定しています。
 トークンライト2で読ませてみたいものがあればご持参ください。
 こちらは申し込みは必要ありませんのでお気軽にご来館いただき、色々体験してみてください。


《 さわやかクラブ総会のご案内+午後岡山市視覚障害者協会との共催で、ガイドつきDVD映画『それでもボクはやってない』の鑑賞会 》

 さわやかクラブでは本年度の総会を下記要項で開催します。
 年齢は問いませんので、多くの方の参加をお願いします。

 午後からは岡山市視障協との共催で「映画鑑賞会」を行います。
 参加希望の方は、10月24日(月)までに本会事務局(電話 086-271-0933)へ申し込んでください。
 留守電の際は、住所・氏名・付き添いの有無・弁当の要不要をお知らせください。
 参加費は不要です。

日時 10月30日(日)10時30分 受付  

            11時~12時 総会 
 
~昼食・休憩~ 
 
            13時~15時30分 映画鑑賞『それでもボクはやってない』  

会場 岡山県視覚障害者センター3階(北区西古松)  

備考 映画は音声ガイド付きです。
   画面が見えなくても楽しんでいただけます。
   また、映画の開始時刻は予定より早くなることがあります。

  あらすじ フリーターの金子徹平は、朝の通勤通学ラッシュに大混雑する電車で就職面接に向かう際、女子中学生に痴漢と間違えられてしまう。
     無実の罪を被って示談で済ませるという妥協案を拒み、あくまで濡れ衣を晴らそうとした徹平は、逮捕され、更には起訴されることとなる。
     そして、徹平と彼の支援者達の長い戦いが始まる。


《 今後のPCVOL・OPKの例会日とどうしてますか交流会開催日のお知らせ 》

 PCVOLの例会は原則第2日曜日の10時~16時です。
 また、OPKの例会は原則第4日曜の13時~16時です。
 ともに第2会議室です。

 PCVOLの例会日

11月27日、12月11日、29年1月8日、2月12日、3月12日

 OPKの10月例会は23日、11月は27日、PCVOLと合同で行ないます。

 
 どうしてますか交流会の開催日

 日時 時間はすべて10時~12時で、会場は「ひまわり福祉会館」2階

岡山市北区大供2-4-25
  電話 086-222-8619


 平成28年10月30日(日)、12月4日(日)忘年会(後日のご案内)
 
対象 目の不自由な方と家族の方々

  参加費 200円

  申込み 不要


  主催 岡山県視覚障害を考える会

《 平成28年度中国ブロック三療研修会開催のご案内 》

 1 目的 中国ブロック加盟団体の代表者を始め、多数の会員が一堂に会し、相互の交流と親睦を深めるとともに、学術の向上を目指して研修し、もって国民の健康保持増進に寄与する。

 2 主催 (社福)広島県視覚障害者団体連合会・(公社)広島市視覚障害者福祉協会

 3 後援 (公社)日本あん摩マッサージ指圧師会・(社福)日本盲人会連合あはき協議会 

 4 日時 平成28年11月26日(土)~27日(日)

 5 場所及び日程

 (1)11月26日(土) 

   ア 中央情勢報告並びにディスカッション
     (ア)場所 広島市心身障害者福祉センター
広島市東区光町2丁目1番5号
電話 (082)261-2333
     (イ)日程 14:00 ~ 14:20  受付
           14:30 ~ 17:40  
            
   イ 懇親会
     (ア)場所 ホテル広島ガーデンパレス
広島市東区光町1丁目15番21号
電話 (082)262-1122
     (イ)日程 18:00 ~ 20:00 

 (2)11月27日(日) 

   研修会
    (ア)場所 広島市心身障害者福祉センター
           〒732-0052  広島市東区光町2丁目1番5号
           電話 (082)261-2333
    
    (イ)日程 9:30 ~ 9:50  受付
          10:00   開会
       講師 学校法人朝日医療学園
           朝日医療専門学校講師 相川 貴裕 先生
       講演 10:00 ~12:15 演題 「動かしながらの手技療法」
          12:15 ~13:00 昼食
       実技 13:00 ~15:15 演題 「動かしながらの手技療法」

6 参加費  16,000円
受講費   2,000円
宿泊費   7,000円
懇親会費  7,000円
      
7 ルート (1)広島市心身障害者福祉センター
JR広島駅北口(新幹線口)から徒歩約10分。
ホテル広島ガーデンパレスから徒歩約3分。
      
      (2)ホテル広島ガーデンパレスまでは、
JR広島駅北口(新幹線口)から徒歩約7分。

8 締切 平成28年11月11日(金)。
  郵送、ファックス、メールのいずれかでお申し込みください。
  なお、当日無断欠席された場合の参加費は、ご負担をお願い申し上げます。


《 あい・ヨガ講座in倉敷の紹介と今後の岡山・倉敷の講座日程 》

 この度、倉敷市にて初めてのあい・ヨガ講座を開講する運びとなりました。

 あい・ヨガは、視覚に障がいのある方がヨガをする講座です。

 晴眼者、高齢者、どなたでも気軽に参加して頂けますし、継続して貰うことの出来るレッスン内容となっています。

 初めての倉敷市での開講が、より楽しく元気な時間となりますよう、皆様のご参加をお待ちしています。

日時:10月29日(土)10時~11時30分

場所 くらしき健康福祉プラザ 201研修室
〒710-0834 倉敷市笹沖180番地
TEL 086-434-9850
FAX 086-434-9851

会場への交通アクセス:http://kgwc.or.jp/plaza/transport-access

参加費 600円(当日集金)

持ち物 ヨガマット(お持ちであれば)

飲み物、タオルなど

貸しマットの場合は、マットの上に敷くバスタオルをお持ちください。

 あい・ヨガ10月~来年3月までの日程

全て(土) 10:00~11:30の開講となります。

岡山会場 福祉交流プラザ岡輝(岡山市北区新道)

倉敷会場 くらしき健康福祉プラザ(倉敷市笹沖)

 日程
10/29 倉敷 201研修室
11/12 倉敷 5階ホール  
11/26 岡山
12/ 3 倉敷 和室研修室      
12/24 岡山
 1/14 倉敷 和室研修室   
 1/28 岡山
 2/ 4 倉敷 5階ホール
 2/25 岡山
 3/11 倉敷 和室研修室  
 3/25 岡山

《 山口雪子さんを支える会講演会&研修会 》

 豊かな共生社会を子どもたちへ ~持続可能な社会と教育を考える~ 

日時: 平成28年11月27日(日曜)13:20~16:30(受付13:00~) 
会場: くらしき健康福祉プラザ 5階 プラザホール 
〒710-0834 倉敷市笹沖180番地 TEL 086-434-9850 

参加費: 無料(先着300人、事前申込みは不要です) 

 第1部〈研修〉あいサポーター研修会

 「あいサポート」とは、「愛情」の「愛」、私の「I」に共通する「あい」と、支える、応援する意味の「サポート」を組み合わせ、様々な障害の特性を理解して、障害のある方が困っていることに対して、ちょっとした手助けや心くばりなどを実践することで、誰もが暮らしやすい地域社会(共生社会)の実現をめざしていく運動です。
 あなたも、この研修を受けて「あいサポート」の担い手「あいサポーター」になりませんか?
 突然の事故や病気で誰でも障害者になる可能性はあります…どんな事情を抱えても暮らしやすい地域を、社会を、みんなで築いていきましょう!

 第2部〈講演〉「光を失って心が見えた」新井淑則(あらいよしのり)氏

 今年の24時間テレビ(日本テレビ系)ドラマ『盲目のヨシノリ先生~光を失って心が見えた?』の原作者である新井淑則さんは、中学校の国語教師として活躍している中、突然の病気により全盲となりました。
 一度は自殺も考えるほどの絶望の淵に立たされながらも、家族の支えや視覚障害教師との出会いにより復職、現在は母校である埼玉県秩父郡皆野町立皆野中学校で教鞭を執られながら、ノーマライゼーション・教育ネットワークという視覚障害をはじめ中途で障害になった教師を支える全国組織の会の代表としても活躍されています。

主催:山口雪子さんを支える会・倉敷市視覚障害者協会

共催:全国視覚障害教師の会・社会福祉法人岡山県視覚障害者協会・岡山県シェアリングネイチャー協会

後援:岡山子育て・教育なんでも相談ネットワーク・視覚障害者友の会・関西地区私立大学教職員組合連合

 「豊かな共生社会を子どもたちへ…山口雪子さんを支える会」

 視覚障害による授業外し・研究室明け渡し命令を受けた岡山短期大学幼児教育学科准教授山口雪子さんを支えることを通して、将来にわたる共生社会の実現に向けた合理的配慮や教育の在り方を社会に発信していくことを目的に発足した会です。
 私たちは、山口さんを教壇に戻すことが、未来の共生社会実現の一助になると確信しています。
 1人1人が自己を肯定し互いを認め合い、人と自然と調和する社会となるよう自ら考え行動できる人を育てていくことこそ真の教育です。
 どんな障害や事情があろうとも、互いに思いやりを持ってそれぞれの能力を活かして活躍していける…そんな社会の実現を皆が切望していることを、山口さんを教壇に戻す活動の中で社会へ発信していきます。

 山口雪子さんを支える会 

E-mail:yukiko-sasae@outlook.jp
URL:http://yamaguti-yukiko-support.jimdo.com
Facebook:https://m.facebook.com/yukiko.sasae

《 平成28年度「岡山市障害者のしおり」(点字版及び音声版)の案内 》

 岡山市保健福祉局障害福祉課福祉係から以下の情報提供がありました。

 この度、視覚障害のある方を対象とする福祉制度等を掲載した冊子、平成28年度「障害者のしおり」の点字版を作成しましたので、ご利用ください。
 当冊子は、福祉事務所や支所の窓口においても配布しておりますので、ご希望の方がおられる場合は、ご案内くださるようお願いします。

 また、本年度より、音声版(CD(デイジー版))「障害者のしおり」を作成しておりますので、こちらもご利用ください。
 音声版につきましては、ご希望の方には、個別に送付いたしますので、下記までご連絡ください。

 なお、点字版及び音声版につきましては、冊子「障害者のしおり」の内容から、視覚障害者向けの部分を抜粋したものとなっております。
 お気づきの点やご不明の点等ございましたら、下記までご連絡ください。

 <問い合わせ先>

岡山市保健福祉局障害福祉課福祉係 担当 岩田
〒700-8546 岡山市北区鹿田町一丁目 1-1
電話 086-803-1236 
ファックス 086-803-1755


《 白杖を差し上げます 》

 玉野ライオンズクラブ様より、白杖を頂いております。

 4つ折り約100㎝を5本、
 5つ折り120㎝を1本です。

 ご希望の方に抽選で差し上げます。

 当選の方には、10月23日開催の本会福祉大会でお渡しいたします。
 当日お越しになれない方は、岡山県視覚障害者センターに取りに来ていただくか、送料のご負担(400円)をお願いいたします。

 申し込み先 県視障協事務局(電話 086-271-0933、E-mail:ossk-33@po1.oninet.ne.jp)

 留守電対応の時はお名前と、ご希望の白杖(100㎝か120㎝)をメッセージに残しておいてください)

 申し込み締め切り 10月21日(金)12時

《 声 》  癌患者が見た抗癌剤治療の実際 3/3    センター利用者 N K

第3章 私も勧められた抗癌剤治療

 永井さん、あなたの病名は大腸癌です。
 「しかも直腸から結腸にかけての浸潤性の癌で、余命はおよそ6ヶ月です。」と告知されてから、癌患者が第一の目標としている5年間の生存率をやっとクリアーする事ができた。
 5年前の手術の経緯については、視覚障害者センター発行の(センターだより平成25年5月号から8月号)に掲載させて頂いたので、ここでは概略のみを記載しておく。

 手術後三日たったころに食事が取れるようになり、体力が少し回復したところを見計らって主治医から「念のために抗癌剤治療もしておきましょう。」と言われたが、その言葉の意味は「現段階では見つからない場所に癌細胞が潜んでいるかもしれない。」という意味である。

 私は抗癌剤の副作用として、「食欲不振・口内炎・発疹・はきけ・下痢・色素沈着・脱毛など」患者自身が感じる副作用のほかに、血液検査で判明する「白血球・ヘモグロビン・血小板の減少、さらには肝機能の数値の上昇等が上げられ、中でも白血球の減少が進むと、重篤な感染症や合併症を引き起こす可能性があります。」という理由を前提に、「抗癌剤治療は受けません。」とはっきりと拒否した。
 その結果が今に至っている様に思われる。

 [点字講座と癌と私]の中でも触れたのだが、それにつけても偶然という事があるもので、生涯を通じての良き親友であり、級友でもあったYUさんとほぼ同じ時期に同じ病気を発症した。
 私はYUさんが手術後、順調に回復している事を確認してから即入院・即手術となった。
 その後間もなくYUさんが退院した事を聞き、「私も早く退院できれば」とリハビリを頑張った結果、4月初めには退院する事ができた。
 「同病・相哀れむ」ではないが、「癌の治療法と予後について」電話を通じてよく話し合った。
 しかし、YUさんは病院から勧められた抗癌剤治療を素直に受け入れたために再び入院。
 その後三カ月の間に入・退院を繰り返していたが、治療の甲斐もなく天国へと旅立っていった。

 YUさんは、抗癌剤治療を受ける前までが一番安定して元気だった様に思う。
 YUさんの病室には合わせて6回程度見舞ったが、はじめのころの抗癌剤治療の薬の名前まではよく分からなかった。
 やはり経口薬であったのであろうか・・・?
 そんなに副作用も見られなかったが、その後鎖骨静脈に「IVHサポート」という人工血管を装着し、そこから毎回抗癌剤を点滴投与する事になってから、体力も精神力も奪われていったように思われた。

 病室をのぞくたびに抗癌剤の事はよく話したのだが、家族の人たちが「治療は全て病院に任せておけば良いのです。」と言っていたため、それ以上は何も言えなくなってしまった。

第4章 今後の癌治療に期待を

 今から時代を遡ること80年前後には、結核・法定伝染病・ハンセン病といえば、「恐ろしい病気である」と怖がられていたかと思う。

 文明が進み、いかに科学技術が発達しても、決してこの地球上から病気がなくなるとは思えない。
 その確たるものが癌であり、心疾患であり、脳血管障害であるのかもしれない。

 今現在、癌に対する治療法としては、外科的療法・放射線療法・抗癌剤療法などが主流となっている。
 これら以外に画期的な治療法の研究開発が求められるが、それは果たして21世紀の間に実現するのかどうかは微妙なところではある。
 それよりもまずは、外科手術においては人の手の及ばない複雑で且つ狭く入り組んだ所は、医療ロボット(ダビンチ)を活用する。
 放射線療法においては、粒子線(癌細胞に対して数ミリという細い放射線を直接ピンポイントで照射できる療法)もすでに行われてはいるものの、一回の治療費が100万円を超えてしまう様では一般的とはいえず、官・民の努力によって保険が適用される様に取り組んでもらいたい。

 また抗癌剤治療においても、分子標的薬がもっともっと改善されるのを待っているのではなく、日本政府がこれまで以上に研究費をもっと多く投入して、新薬であろうとも、初めから保険が適用される様な制度作りに全力を尽くしてもらいたいものである。

《 新刊案内 》

 センターで新しく受け入れた図書をご紹介します。
 どうぞご利用ください。

 今月は、デイジーが15タイトル、シネマデイジーが1タイトル、点字が10タイトルです。
 シネマデイジーとは、映画のサウンドに登場人物の表情や動作、画面の様子を説明する音声解説を付けてデイジー編集したものです。

 なお、返却期限は資料が届いてからお手元に2週間です。
 延長を希望される場合は、ご連絡をお願いいたします。


●録音図書

◎一般向け図書

〇哲学(1タイトル)

書名 感情的にならない本 不機嫌な人は幼稚に見える WIDE SHINSHO
和田 秀樹 著
デイジー 4時間2分
発行 新講社 2013年
内容 自分にも他人にも“機嫌のいい人”になるには?こころを穏やかに保つために「感情的にならない」技術を、著者が体験的に得た方法や、精神医学の立場からの方法も交えて、さまざまな場面ごとに紹介する。


〇歴史(2タイトル)

書名 備中赤浜、ある郷士家の650余年
小泉 欽司 著 国富 奎三 監修
デイジー 7時間16分 
発行 平凡社 2015年
内容 南北朝の動乱で戦に敗れ、備中赤浜に定住した郷士家の歴史。江戸時代に武士の道を捨て、村医者に転身。子孫の多くは現在も医学界で活躍。家系史を広い視野でとらえ直したユニークな地方史。

書名 岡山県の山 新・分県登山ガイド 32 改訂版
河合 卯平、岸本 伍郎、武田 昌策、田中 源三郎、山本 広康、岡本 忠良 著
デイジー 8時間15分 
発行 山と渓谷社 2010年
内容 岡山市を起点に、アクセスを含めて登山者が無理なく歩ける56の登山コースを紹介。コースの難易度、歩行時間・距離、登山適期、山岳の特徴、付近の観光など、役立つ情報が満載。


〇社会科学(5タイトル)

書名 身近な人が亡くなった後の手続のすべて
児島 明日美、福田 真弓、酒井 明日子 著
デイジー 9時間55分
発行 自由国民社 2014年
内容 葬儀、年金、預貯金の名義変更、相続税…。身近な人が亡くなった後の手続をわかりやすく整理し、いつまでに何をしなければならないかを紹介する。

書名 フランス人のケチの美学
もたい ようこ 著
デイジー 3時間6分 
発行 長崎出版 2008年
内容 おしゃれなイメージのフランス人、その実態は!?食生活からファッション、ショッピング、バカンスまで、日仏の文化の違いから生まれるエピソードを軸に、「お金をかけずに知恵を使う」フランス式ライフスタイルを紹介。

書名 家族という病 幻冬舎新書
下重 暁子 著
デイジー 3時間50分
発行 幻冬舎 2015年
内容 日本人の多くが「一家団欒」という言葉にあこがれ、そうあらねばならないという呪縛にとらわれている。なぜ「家族」は美化されるのか。家族の実態をえぐりつつ、「家族とは何か」を提起する。

書名 視覚障害者の日常生活訓練
視覚障害日常生活訓練研究会 編
デイジー 6時間24分
発行 社会福祉法人視覚障害者支援センター 2011年
内容 視覚障害者の日常生活訓練に携わる関係者、家族から、その拠り所となる指導者として高い評価を得てきた本書を、「改訂新版」としての発行。

書名 中途視覚障害者の点字触読の手引き
松浦 和男 著
デイジー 3時間18分
発行  2005年
内容 目次より、点字の構成、点字触読の型とその選択、点字の読み取り方法、点字の提示順序、点字触読の習得。


〇技術・工学(1タイトル)

書名 日本100名城公式ガイドブック 歴史群像シリーズ ハンディ版
日本城郭協会 監修
デイジー 9時間10分
発行 学研パブリッシング 2009年
内容 2006年2月に発表された「日本100名城」を網羅。各々の築城年代・主要城主・天守の現況と形態・交通手段などを紹介する。データは2013年9月現在。


〇産業(1タイトル)

書名 メール文章力の基本 大切だけど、だれも教えてくれない77のルール
藤田 英時 著
デイジー 5時間8分
発行 日本実業出版社 2010年
内容 多くの人が不安に思っている「メールの書き方」を、77のルールから解説。


〇芸術・美術(2タイトル)

書名 クレヨンしんちゃん トラベルはトラブル!?編 Action comics 臼井 儀人 著
デイジー 5時間3分
発行 双葉社 2007年
内容 嵐を呼ぶ園児ことクレヨンしんちゃんの名場面を集めたコミック集。(漫画作品を音訳)


〇シネマデイジー

書名 釣りバカ日誌 シリーズ第1作
栗山 富夫 監督、やまさき 十三 原作・作、北見 けんいち 原作・画、山田 洋次・桃井 章 脚本、三木 敏悟 音楽、西田 敏行 出演、三國 連太郎 ほか出演
デイジー 1時間36分
発行 松竹株式会社ビデオ事業室 2004年
内容 四国・高松で暮らす釣りバカの浜崎伝助(西田敏行)は、ある日突然、東京本社への転勤辞令を受けた。しぶしぶ辞令に応じて、北品川の釣り宿の二階に間借りする伝助。課長(谷啓)に小言を言われようとどこ吹く風、反省のない本社勤務を続ける。社長の鈴木(三國連太郎)と出会ったのは、そんな日の地下の食堂街。仕事に情熱のない伝助は社長の顔を知る筈もない。その日から「浜ちゃん」、「スーさん」と呼び合う奇妙な間柄になっていく二人だった…。


〇文学(4タイトル)

書名 真山仁が語る横溝正史 角川文庫 私のこだわり人物伝
横溝 正史、真山 仁 著
デイジー 5時間2分 
発行 角川書店 2010年
内容 『犬神家の一族』『八つ墓村』『獄門島』などの作品で、70年代に一大ブームを巻き起こした横溝正史。しかし真山仁は、「日本が深刻なアイデンティティ・クライシスの時代を迎えようとしている今こそ、横溝作品が必要とされている」と説く。現代社会の深層に斬り込む気鋭の小説家が語る、横溝作品の真髄とは。

書名 君の膵臓をたべたい 住野 よる 著
デイジー 7時間48分
発行 双葉社 2015年
内容 偶然、僕が拾った1冊の本。それは、クラスメイトである山内桜良が綴っていた秘密の日記帳だった。発売前から話題の新人デビュー作。

書名 5人のジュンコ
真梨 幸子 著
デイジー 8時間53分
発行 徳間書店 2014年
内容 連続結婚詐欺&不審死事件の容疑者・佐竹純子。親友だった女、被害者の家族、事件を追うジャーナリストのアシスタント…。彼女たちは同じ名前だったがゆえ、悪意の渦に巻き込まれる。

書名 ベスト・エッセイ 2015
日本文芸家協会 編
デイジー 8時間39分
発行 光村図書出版 2015年
内容 紅顔の美文も、老練の達文も、いい顔したエッセイは、生きる喜びを教えてくれる-。朝井リョウ、広谷鏡子、坪内稔典、岡田光世、浅生鴨ら、一流文筆家の名文を収録。日本文芸家協会編纂のエッセイ・アンソロジー。


●点字図書

◎一般向け図書

〇哲学(1タイトル)

書名 絵でたどる 熊野信仰の歴史
和歌山県立博物館 編集
点字1巻(墨字併記)
発行 和歌山県立博物館施設活性化事業実行委員会 2016年


〇技術・工学(9タイトル)

書名 あなたもできるクッキング 料理の手引き書 第34集
すこやか食生活協会企画編集
点字1巻(墨字併記)
発行  すこやか食生活協会 2000年
内容 料理のカラー写真、大活字、透明点字を組み合わせた様式で制作し、視覚障害者、高齢者そして晴眼者が一緒に利用できる料理の手引書。

書名 かしこく選ぼう食生活グッズ 高齢者・障害者のためのガイダンス
すこやか食生活協会 編
点字1巻(墨字併記、音声コード付)
発行 すこやか食生活協会 2006年

書名 あなたもできる菓子づくり 料理の手引き書 第37集
すこやか食生活協会企画編集
点字1巻(墨字併記)
発行 すこやか食生活協会 2001年

書名 調理用語辞典 料理の手引き書 第35集
すこやか食生活協会企画編集
点字1巻(墨字併記)
発行 すこやか食生活協会 2001年

書名 作っておいしく野菜の料理 料理の手引き書 第39集
すこやか食生活協会企画編集
点字1巻(墨字併記)
発行 すこやか食生活協会 2003年

書名 みんなでお魚クック 料理の手引き書 第38集
すこやか食生活協会企画編集
点字1巻(墨字併記)
発行 すこやか食生活協会 2002年

書名 みんなでフルーツクック 料理の手引き書 第36集
すこやか食生活協会企画編集
点字1巻(墨字併記)
発行  すこやか食生活協会 2001年
内容 料理のカラー写真、大活字、透明点字を組み合わせた様式で制作し、視覚障害者、高齢者そして晴眼者が一緒に利用できる料理の手引書。

書名 世界のホットドリンクレシピ 世界各地から届いた体があたたまる飲み物とアレンジ85品
誠文堂新光社 編
点字1巻 
発行 誠文堂新光社 2014年
内容 ロシアのキセーリ、中国の花篭造形茶、カナダのホットアップルサイダー、ブラジルのブラジリアンコーヒー、エジプトのサハラップ…。世界各地のホットドリンクのレシピを紹介します。

書名 障害者・高齢者にやさしい食生活用品ガイドブック 食のバリアフリーをめざそう 改訂版
すこやか食生活協会 編
点字1巻(墨字併記、音声コード付)
発行 すこやか食生活協会 2009年
内容 食生活用品が企業名、商品名とともに掲載。SPコード付。