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岡山県視覚障害者センター

視覚障害者センターだより 令和6年(2024年)3月(通巻402号)

視覚障害者センターだより ~ロバと五つのにんじん~
令和6年(2024年)3月10日発行(通巻402号)
発行 岡山県視覚障害者センター
TEL 086-244-1121
FAX 086-244-1043
Eメール ossfc@nifty.com
 
● はじめに
 1月は「往(い)ぬる」、2月は「逃げる」と言われる通り、あっと言う間に3月を迎えたような気がします。この3月もあっと言う間に「去って」いくのでしょうか。ぼんやりしていたら無為に毎日を過ごしてしまいます。元日の能登半島地震や羽田空港の航空機炎上事故も遠い過去の出来事のように思えます。
 さて、今月も読者の方が原稿を送ってくださいましたので、「読者の声」の欄に掲載しています。ボランティアの方からの原稿もいただきました。心より感謝申し上げます。原稿は随時募集しています。テーマは自由で、メール、手紙(墨字、点字)のいずれでも結構です。どしどし原稿をお寄せください。なお、匿名希望の方はその旨お書きください。
 
● 今月の内容
・お知らせ
・ロバの耳より情報
・読者の声
・所長の雑談
・ICT超入門
・センターを会場に行なわれている定例会
・行事のご案内
・人気のある点字図書のご案内
・新刊図書のご案内
をお伝えします。
 
● お知らせ(5件)
1.3月・4月の行事予定
 利用者の皆さん向けのセンターで行われる行事をお知らせしています。申し込みが必要な行事があります。休館日は毎週火曜日と、3月20日(水)春分の日と4月29日(月)昭和の日です。開館時間は午前9時から午後5時まで(電話受付も同じ)です。図書整理日は第4木曜日の3月28日と4月25日で、終日留守番電話対応とさせていただきます。なお、留守電のメッセージには、ご用件と共にお名前とご連絡先をお入れくださいますようお願いいたします。
 
3月の行事予定
 8日(金) 視障協青年部ヨガ教室
10日(日) PCVOL(ぷくぼる)
16日(土) 視覚障害者センターズーム交流会
17日(日) 手技療法研究会
24日(日) 視障協評議員会、視障協女性部総会、OPK
27日(水) 視障協川柳教室、視障協短歌教室
31日(日) どうしてますか交流会
 
4月の行事予定
 7日(日) 岡山市鍼灸マッサージ師会総会
12日(金) 視障協青年部ヨガ教室
14日(日) PCVOL(ぷくぼる)
20日(土) 視覚障害者センターズーム交流会
28日(日) OPK
 
2.利用者アンケートへのご協力お礼
 先月号でお願いした利用者アンケートに多くの皆様からご回答をいただきました。まだ集計中ですが、昨年度の回答数は超えそうです。質問番号の重複があったり、点字アンケートの綴じ方の不具合があったりしたことをお詫びいたします。今後は十分に気をつけます。皆様からお寄せいただいた貴重なご意見は、職員全員で共有し、今後の当センターの運営改善のために役立てていきたいと思います。どうもありがとうございました。なお、アンケートの集計結果は、5月号以降のセンターだよりで数回に分けてご報告させていただく予定です。
 
3. Zoom(ズーム)交流会のご案内
 当センター主催のズーム交流会を2月から始めました。このズーム交流会の目的は、利用者とボランティアの交流を図ることです。ズームが利用できる方の積極的なご参加を期待しています。今月は3月16日(土)の午前10時から12時まで開催します。参加資格は当センターの利用者の方、利用者のご家族の方、そしてボランティアの方です。ズームが初めての方も練習を兼ねてお気軽にご参加ください。参加を希望される方は、前日(3月15日)の午後5時までに当センターにメールまたは電話でお申し込みください。メールアドレスの確認のため、できればメールで申し込んで頂ければ幸いです。申し込みをされた方にズーム交流会に参加するためのリンクをメールでお送りします。参加する時の名前は本名でお願いします。ビデオはオフ(顔を出さない)でかまいません。
 
4. サピエのサービス停止について
 センターだより2月号でお知らせした通り、サピエが、機器やプログラムの入れ替えのため、3月4日(月)から全面的にサービスを停止しています。サービス再開は3月27日(水)午前10時の予定です。時間については前後する場合があります。3月中の当センターの図書貸出についてはセンターだより2月号の「お知らせ」欄をご参照ください。
 
5.自販機撤去のお知らせ
 センターだより2月号でお知らせした通り、当センター1階の玄関を入ってすぐ右手の方に設置してある飲み物の自動販売機が3月下旬に撤去されることになりました。なお、今後は大元駅そばのマルナカや当センターから徒歩30秒ほどのところにある自販機をご利用ください。もし単独で来られた方で近くの自販機の利用が困難な方は、職員に声をかけて下されば、自販機までご案内し商品の説明もいたします。よろしくお願いいたします。
 
●ロバの耳より情報(1件)
1.岡山県広報紙「晴れの国おかやま」テキスト版の提供を始めました。(岡山県公聴広報課より)
 県広報紙「晴れの国おかやま」は、県政の今をお伝えするため、年6回(基本偶数月の第1日曜日)に発行しています。令和6年2月号から、より多くの皆さまにおとどけするため、県ホームページで、音声読み上げソフトに対応しやすいテキスト版の提供を始めました。以下のページにあるリンク「広報紙晴れの国おかやま2月号」をクリックしていただくと、テキスト版ページの閲覧やテキストファイルのダウンロードができます。次号以降もこのページにリンクを掲載しますので、ぜひお気に入り登録をお願いします。
岡山県ホームページ「県広報紙晴れの国おかやま テキスト版」
https://www.pref.okayama.jp/page/894709.html
 
●読者の声(4件)
1.Zoom交流会に参加して  T.Y(点訳ボランティア)
 第1回センター主催のZoom交流会に参加しました。Zoomを使用したことがなかったので体験してみたかったのと、センターを利用されている方とオンラインででもお会いしたいという思いからです。音訳・点訳ボランティアの方々とはお話しする機会がありますが、利用者の方々とは接点がなかなか持てず寂しく感じていました。
 当日は計9名でスマホやオーディオブック、読書の仕方、他にも色々お話しできました。実際利用されている方々のことを知らなさすぎるという気持ちがずっとあったので、とても嬉しかったです。また機会があれば参加してもう少し滑らかにお喋りしたいのと、できるだけたくさんの方に参加してみていただいて交流会が活性化すると良いなと思います。
 
2.県立点字図書館の思い出  T.S(利用者)
 私がまだ小学校の時、たしか『はなをくんくん』という絵本だったと思いますが、表紙はビニールに包まれていた本でした。見ていて、ついうっかり破いてしまい、先生から「Tさん、本を破いてはいけませんよ」と叱られてしまいました。
 また、私が普通科1年の時に、当時の辻原先生に図書館に行きましょうと言われ、図書館で小説の赤川次郎の『顔のない十字架』を読んだ思い出があります。
 今は忙しくて、なかなか本を読むことができませんが、機会があれば読もうと思います。
 
3.県立点字図書館の思い出  O.Y(利用者)
 私はまだ小学校に入学したばかりで、最初の頃は図書館にも行っていませんでしたが、ある時その図書館には墨字の本も置いてあったので、通学していた私も選んでもらって、借りて帰って読んでもらっていました。そして学年が大きくなり、自分でも図書館に行くことができるようになりましたが、読めもしないのに難しい本ばかり選んで、職員の方を手こずらせていました。そうかと思えば、逆になかなか返却しなかったり…。本当にたくさん思い出があります。
 高学年になると、自分の好きな本を借りて、読書週間だったか何か忘れましたが、何冊読んだかシールを紙に貼って、シールが多い順に景品があるというのもしました。私もシールを貼ってほしいけど、なかなか読み終わらなくて、いつも2個とか3個でした。
 ちなみに私がよく読んでいたのは、『赤い鳥』や『シートン動物記』や『うたうポロンくん』です。題名だけ読んで借りて、中身はまだ難しすぎて読めません。その当時が懐かしいです。
 中学生や高校生になると、実際本を借りて読むことは少なくなりましたが、教室ではなく図書館で自習をさせてもらったり、辞書で調べ物をしたりするために通っていました。
 その当時お世話になった職員の方は今のセンターにいらっしゃるかな?
 
4.恐怖の10分間     K.M(利用者)
 私は毎日朝夕300メートルほどの距離を歩くのですが、その際、片手に白杖を、もう一方の手に傘を持っています。傘を持っていればいつ雨が降ってきてもぬれることはありませんし、路上に止めてある車を察知することができます。傘の持ち手のほうを少し前に出して歩くと車に接触しても傷を付けることはありません。激しくぶつかれば傷を付けるかもしれませんが、私の歩く速度ではまずその心配はないと考えています。
 ところが、昨年の11月の末にその傘のせいで私は理不尽な恐怖を味わうことになってしまいました。その恐怖体験をお話しする前に、私が歩いている道路とそれに接続する道路について説明しなければなりません。まず一本の川が(正確には農業用水路なのですが)南北に流れており、その川を挟んで二本の道路が南北に走っています。そして、東西に走る道路がこの二本の道路とほぼ直角に交わっています。
 川には当然橋が架かっていて、橋の東側と西側に交差点がある、という大まかな地図を思い描いていただければけっこうです。信号機(音のしない信号機)は西側の交差点のみにあり、東側の交差点の通行はその信号機に準じることになっています。
 厳密に言えば交通量の多い東西が優先道路で、複雑なルールがあるらしいのですが、ここでは話を単純化するために「西の信号機に準じる」ということにしておきます。
 私が毎日渡るのは、この信号機のない東側の交差点です。
  11月29日の午後5時ごろ、私は南から北に向って歩いていました。交差点の手前で川向こうの車の音に耳を澄まして、南北が青信号であることを確認し、東から走ってきた車が交差点の手前で止まるのを待って歩き出しました。ところが、交差点の中に別の車が止まっていて私は傘と一緒にその側面にぶつかってしまいました。最近の車は走行音が静かで、止まっている時はまったく音がしません。音を頼りに歩く視覚障害者にとって、とても危険な乗り物になってしまいました。驚いて「おお!」と声を上げ、車の後ろに回ってそのまま渡りきったその時、「おい、待て!」と大きな声がして男が飛び出してきました。私が振り返ると「車に傷が付いたかもしれん、どうしてこんなところを渡るんじゃ」とわめき始めました。大変な剣幕です。
 「当たったのは傘のこの丸いところですから傷は付いていないと思いますよ」と穏やかに答えましたが相手は聞く耳を持ちません。「いいや、傷が付いたかもしれん、渡るんなら横断歩道を渡れ、こんなところを渡ろうとしたあんたのほうが悪い、全面的に悪い」と攻め立てます。殴られるかもしれない。私は身の危険を感じて後ずさりしました。心臓がどくどくっと暴れだし、脈が速くなるのを感じました。
 「横断歩道はどこですか」と尋ねると「あの信号の向こうにある」との返事。「それはかえって危険です。川向こうの道は交通量が多いし、このあたりには点字ブロックもないし」と答えましたが、その意味が通じなかったようで「家族がおるじゃろう、横断歩道の場所を教えてもらえ」と、かなりいらついている様子。「家族はいません、一人暮らしです」と答えると、いらいらは頂点に達したらしく「あんたの言うことはめちゃくちゃじゃ、横断歩道の場所もわからんもんは道を歩いちゃいけん」と、ついに決定的な一言が。しかし、それ以上の悪態を思いつかなかったのか少し間をおいて「そこを動くな」と言い残し、ふいにいなくなりました。車を移動させて傷があるかないかを確かめていたようです。私を「お前」とか「おめえ」と呼ばなかったのは白杖を持っていたから、または高齢に見えたからでしょう。頭に血が上っていても、その程度の分別は残っていたようです。
 男はしばらくして戻ってくると、車の傷については何も言わず、再び私を責め始めました。「言いたいことは警察に言ってください」と私が言ってもそれには答えず「とにかくあんたが悪い、住所を教えてくれ」と詰め寄ってきたので私もそれには答えず「言いたいことは警察に言ってください」と同じせりふを繰り返して警察を呼ぶように促し「警察が白黒を付けてくれますよ」と付け加えました。相手が警察を呼ぶことに同意しないのは何か不都合なことがあるからではないかと直感したからです。この言葉にひるんだのか、それまでの勢いが鈍って、やや風向きが変わってきました。しつこく住所を聞き出そうともせず、一頻り不満を並べた後、少し間をおいて「まあ、あんたも目が見えんのじゃから…しかたがねえかもなあ」と、諦めにも似た言葉をもらすようになりました。続けて何かぶつぶつ言ったようですが私には聞き取れませんでした。というのは、相手が言い終わらないうちに私は踵を返し「もう帰りますよ」と言いながら歩き出していたからです。
 家に帰り着いてから私は興奮冷めやらぬ頭で恐怖の10分間を思い返していました。時計を見ていないので正確な時間は判りませんが10分か、長くて15分くらいだったと思います。私は東から走って来た車が止まるのを待って歩き出しました。しかし交差点の中に別の車が止まっていて、その側面に衝突してしまいました。南北の通行を妨げる位置にその車は止まっていたのです。警察を呼ぶことに同意しなかったのは自らの違反行為を糾弾されることを恐れたからではないか。と、そこまで考えて自分には、まったくと言っていいほど落ち度はなかったのだと確信しました。
 翌日、警察の交通課に電話して事の顛末を話し、交差点の中に車を止めてもいいのですかと尋ねたところ「それは違反です、悪いのは運転手のほうです」との返事でした。私が歩く道は車も通るのですから、それを妨げるのはルール以前に人として慎むべき行為です。あのドライバーは私の言うことをめちゃくちゃだとなじりましたが「あんたのほうが、もっとめちゃくちゃではないか」と言いたくなります。高速道路で些細なことに腹を立てて、あおり運転をするのはこういうタイプの人間かもしれません。
 警察に電話したその日のうちに私はドライバーとの会話をパソコンに記録しました。正確なレポートを書くためには正確な記録が必要だと考えたからです。
 それにしても、あの時の私は恐怖に縮み上がりながら、よくぞ冷静に受け答えができたものだと、われながら感心します。声を荒らげることもなく、淡々と話す私を相手はどのように見ていたのでしょう。落ち着き払っているように見えたかもしれません。こいつは警察を呼ぶことに同意しない理由を見透かしていて、そこを突いてきていると思ったかもしれません。「警察が白黒を付けてくれますよ」の一言はめちゃくちゃな人間を撃退する切り札になったと考えることもできます。
 振り返ってみれば、あの時、恐怖に縮み上がっている自分とは別に第三者的なもう一人の自分がいて、冷静になれ、相手を刺激するようなことを言ってはいけないとささやいていたような気がします。もしも相手の非を指摘して反撃を試みていたら、ますます逆上して殴りかかってきたかもしれません。殴られても怪我をさせられても、われわれ視覚障害者には、なすすべがありません。後になって警察に通報しても加害者を特定することはできないでしょう。顔も、車の種類も、ナンバーも、何もかも判らないのですから警察は打つ手がありません。それこそ最悪のシナリオです。
 そうならなかったのは相手を刺激しないように冷静に対応することができたからだと思っています。
 なお、このレポートには続編があります。
 
●所長の雑談(第11回)
 先月は利用者アンケートにご協力ありがとうございました。その中に「読書バリアフリー法(2019年6月施行)についてご存知ですか。」という質問がありました。利用者の皆様の回答としては、「少し知っている」または「全く知らない」を選択された方がほとんどで、「よく知っている」と回答された方はごく少数でした。
 読書バリアフリー法は略して「読バリ法」とも言われますが、正式名称は「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」です。この法律のポイントは「視覚障害者等」の「等」という漢字にあると思います。つまり視覚障害者以外の障害がある方や高齢者や外国人も対象となっているのです。視覚障害者にとっては、点字図書や録音図書は、墨字図書に比べれば数は少ないとはいえ、ずいぶん昔から利用できるようになっていました。ですから、この法律の意義があまり視覚障害者には知らされず、そのため上記のようなアンケート結果となったのではないかと私は推測しています。
 文部科学省のホームページでは読書バリアフリー法について次のように説明しています。
 「障害の有無に関わらず、すべての人が読書による文字・活字文化の恩恵を受けられるようにするための法律です。さまざまな障害のある方が、利用しやすい形式で本の内容にアクセスできるようにすることを目指しています。」
 具体的に説明すると、読書バリアフリー法の対象者は、読み書きに困難のある発達障害や、ページをめくることなどに困難のある肢体不自由がある人も含みます。さらに、高齢者、外国人、聴覚障害者、知的障害者等も含め、読書に困難のある人が幅広く読書バリアフリーの受益者となるべきだという考え方が根底にあります。
 ここで昨年、第169回芥川賞を受賞した市川沙央さんのことに触れておきたいと思います。昨年8月の贈呈式で市川さんが読書バリアフリーの必要性について強く訴えたことにより、テレビ、ラジオ、新聞などのメディアを通して「読書バリアフリー」という言葉を多くの国民が知るところとなりました。
 市川さんは筋力が低下する難病を患い、人工呼吸器を使用しています。受賞作の主人公に自身を投影し「紙の本を1冊読むたび少しずつ背骨が潰れていく気がする」と表現し、負担が少ないという電子書籍化の意義を訴えました。市川さんは記者会見で「読みたい本が読めないのは権利侵害。読書バリアフリーの環境整備を進めてほしい」と語っています。
 文部科学省が発行している「読書バリアフリー法」の啓発用リーフレットには次のように書いてあります。「図書館の本も、書店で販売される本も、一層利用しやすい形式になっていきます。点字の本のほか、文字の大きさやフォントを変えて読みやすくした本が入手しやすくなります。パソコン・タブレット・スマートフォンを使って、さまざまな便利な機能により、自分に合った方法で読める本が増えます。」
 読書バリアフリー法が視覚障害者に限らず、読書が困難な多くの人々を対象としたことにより、デイジー図書などの電子書籍がさらに充実していき、結果的には視覚障害者の読書環境も改善されていくと思います。今年の6月で「読バリ法」の施行5周年を迎えます。
 
●ICT超入門(第11回)
 前回はパソコンでデイジー図書を楽しむ方法について書きました。今回はスマホやタブレットでデイジー図書を楽しむ方法について説明します。
 スマホやタブレットでデイジー図書を聴くためには、デイジー図書を再生するアプリ(アプリケーションソフト)をインストールする必要があります。パソコン用のアプリが数万円するのに比べるとスマホ用はいずれも数百円から数千円のものがほとんどです。前に説明した通り、アプリについてはスマホ用もパソコン用も無料のもの(フリーソフト)もあります。無料だから出来が悪いということはなくて、無料でも優れたアプリはたくさんあります。
 デイジー図書再生アプリはアイフォーンの方が充実しています。前に説明した通り、アプリはOS(基本ソフト)を土台として動くものなので、パソコンならウインドウズ用とかマック用があり、スマホならアイフォーン用とかアンドロイド用があります。両方で動くアプリもあれば、片方でしか動かないアプリもあります。
 話が横道にそれましたが、アイフォーン用のデイジー図書再生アプリで最もよく使われているのが、マイブックモバイルとボイスオブデイジーだと思われます。まずマイブックモバイルですが、これはパソコン用のソフトであるマイブックネオ(利用期間5年 税込み41800円)のスマホ版です。実はこのマイブックモバイルというアプリはそれ自体は無料でダウンロードして使うことができます。しかし、サピエから図書を直接ダウンロードして再生するためには、1ヶ月で250円を支払う必要があります。
 少し面倒な操作が必要ですが、ドロップボックスというクラウドストレージ(インターネット上に設置されたデータを保存するための倉庫のこと)経由でサピエ図書館のデイジー図書データをダウンロードして、マイブックモバイルに読み込む方法があります。ドロップボックスの利用も無料なので、この方法だと無料でデイジー図書をアイフォーンで読むことができます。
 次にボイスオブデイジーですが、これはマイブックモバイルと違って、買い切り型の有料アプリで定価は3000円です。ちなみにマイブックモバイルのような毎月の利用料を支払う形のアプリをサブスク(サブスクリプション)型といいます。サブスクのデメリットは利用しなくなったのに解約するのを忘れていると無駄な利用料を支払い続けることになるという点にあります。その点、ボイスオブデイジーのような買い切り型のアプリはそのようなことはありません。支払いは1回で終わり、基本的にはずっと使い続けられます。なお、タブレットはアイパッドであればアイフォーンのアプリが使えます。
 ところで、アンドロイドのスマホで動くデイジー図書再生アプリはないのでしょうか。実は残念ながら私はまだデイジー図書を再生できるアンドロイド用のアプリを発見できていません。マイブックモバイルもボイスオブデイジーもアンドロイド用はありません。ネットでいろいろ探してみたところ「ドルフィン・イージーリーダー」という無料のアプリが見つかりました。これをアンドロイドのスマホにインストールしてみました。ところが、テキストデイジー図書(テキストデータ)は読み上げるのですが、音声デイジー図書はいろいろ試してみましたが取り込むことができません。ネットでそのやり方を検索してみましたが、外国製のアプリであるためか、あまり情報がありません。
 では、アンドロイドスマホではデイジー図書は再生できないのかというと、その方法はあります。デイジー図書再生のための専用アプリではありませんが、音楽プレーヤーのアプリで聴く方法です。デイジー図書の音声データはMP3という形式ですが、このMP3のデータを再生するアプリはたくさんあります。再生スピードを変えることもできますし、前回停止したところから再生するレジューム機能付きのものもあります。ただしデイジー図書再生アプリのように見出しから選んで再生したり、しおりをつけたりすることはできません。飛ばし読みしたり読み返したりする必要がある教科書や学術書には不向きかもしれませんが、最初から順番に聞くような小説であればMP3プレーヤーでも十分かもしれません。アンドロイドスマホのスクリーンリーダーであるトークバックで操作可能かどうかの検証は必要です。私もまだ研究中なので、これから音声ユーザーにも使い勝手の良いMP3プレーヤーを探してみます。
 1月号から3回にわたってデイジー図書を楽しむための機器やアプリについて説明してきました。結論としてまとめますと、自宅でしかデイジー図書を聴かないのであれば、購入時の経済的負担や使いやすさを考えると、据え置き型のプレクストークがベストでしょう。パソコンがあればパソコンにマイブックネオをインストールしてもよいです。しかし、外出時や自宅以外の場所でデイジー図書を聴きたいということであれば、携帯型デイジー図書再生機のセンスプレーヤーまたはアイフォーンが良いのですが、センスプレーヤーは日常生活用具として購入時に補助があるのに対して、アイフォーン本体の購入には補助がありません。もしデイジー図書を再生するだけにしか使わないのであればセンスプレーヤーをお奨めします。アイフォーンは大変高価なので、電話やメールなど他の機能やアプリも使いたい場合のみ手を出すべきものだと思います。もし、すでにスマホを持っているということであれば、上に説明したアプリを利用してデイジー図書を聴けばよいでしょう。あるいは、中古のアイフォーンやアイポッドタッチやアイパッドを安く購入するという方法もあります。デイジー図書の再生に関する話はとりあえず今回で終わりとします。
 
●センターを会場に行なわれている定例会(4件)
1.ヨガ教室(主催:岡山県視覚障害者協会青年部)
(1)開催日(毎月第2金曜日、13時半から14時半まで)
 3月8日、4月12日、5月10日、6月14日、7月12日、8月9日、9月13日、10月11日、11月8日、12月13日
(2)参加費
 岡山県視覚障害者協会会員1回500円
 非会員1回1000円
 ヘルパーさんが参加される場合も同額
(3)参加申込
 前の週の金曜日までに岡山県視覚障害者協会事務局へお申し込みください。講師の先生に直接お申し込み頂いても結構ですが、事務局にも必ずご連絡願います。
(4)お問い合わせ・お申込先
 岡山県視覚障害者協会事務局
 電話 086-250-8855
 メール ossk-33@po1.oninet.ne.jp
(5)その他
 運動しやすい服装で、飲み物をご持参のうえご参加ください。
 
2.パソコン・スマホ勉強会(主催:PCVOL、OPK)
 PCVOL(ぷくぼる)とOPKという二つのパソコンボランティア団体があり、毎月定例会を当センターで行っています。どなたでも自由に参加でき、ボランティアによるサポートを受けることができます。参加費は無料ですので、どうぞお気軽にご参加ください。事前申し込みは不要ですが、できればサポート希望内容を電話で当センターまで事前にご連絡くださるとサポートがしやすいです。
(1)PCVOLの例会日(毎月第2日曜日の10時~16時、5月と11月は第3日曜日)
 3月10日、4月14日、5月19日、6月9日、7月14日、8月11日、9月8日、10月13日、11月17日、12月8日
(2)OPKの例会日(毎月第4日曜日の13時~16時)
 3月24日、4月28日、5月26日、6月23日、7月28日、8月25日、9月22日、10月27日、11月24日、12月22日
 
3.川柳と短歌教室(主催:岡山県視覚障害者協会)
 視覚障害のために点字も普通文字も自由に使えない人も自由に参加できる教室です。
(1) 開催日(原則偶数月の第1水曜日)
  3月27日、6月5日、8月7日、10月2日、12月4日
(2)日程
  10時~12時 川柳教室
  12時~13時 休憩・昼食
  13時~15時 短歌教室
(3)年会費
  川柳と短歌それぞれ3000円
 
4.どうしてますか交流会(主催:岡山県視覚障害を考える会)
 目が不自由になってこんな事が困った、何かいい方法ないかな。いろんな悩みや思いを聞いたり話したりしてみませんか。
(1)開催日(下記日曜日の午前10時~12時)
 3月31日、6月23日、7月28日、10月27日、12月15日
(2)対象
 目の不自由な方と家族の方々
(3)参加費
 無料
(4)参加申込
 参加申込方法については下記ホームページをご参照ください。
 岡山県視覚障害を考える会ホームページ
 http://okashikaku.web.fc2.com/
 
●行事のご案内(2件)
1.こまくさハイキングクラブ例会のご案内
(1)3月レギュラーコース例会
 日にち:3月17日(日) 雨天中止 
 行先:備前市伊部(いんべ) 龍王山(りゅうおうざん) 
 岡山県備前市にある、標高262mの山。
 申込締切:3月13日(水)
(2)4月レギュラーコース例会
 日にち 4月21日(日) 雨天中止
 行き先 鏡ヶ成(かがみがなる)ブナの森トレッキング
     鳥取県江府町 象山(ぞうやま・1085m)、擬宝珠山(ぎぼしやま・1110m) 貸切バス利用
 申し込み締め切り 4月17日(水)
(3)参加申込方法
 参加申込方法については下記のホームページをご参照ください。
 こまくさハイキングクラブ ホームページ
 http://ww31.tiki.ne.jp/~suemi/
 
2.講演会および機器展示・体験会のご案内(主催:岡山県視覚障害を考える会)
 医療から始まる視覚リハビリテーション
 講師:別府あかね氏(医療法人社団 正心会 岡本石井病院 視能訓練士・歩行訓練士)
 全国にスマートサイトが整備され、福祉・教育等と医療との連携について取り組みが盛んになっています。福祉現場と医療現場の両方を経験して「繋いでもらう側」から「繋ぐ側」に立場が変わり、毎日が学びです。
 歩行訓練士として訪問リハの経験を眼科でのロービジョンケアに活かすことで、スムーズな視覚リハの導入、就労継続のサポートなど医療から始まる視覚リハの効果を実感しています。そのような経験を共有し、これからの視覚リハの在り方を皆さんと一緒に考える機会にしたいと思います。
(1)日時 2024年4月28日(日)13:30~16:00
(2)場所 岡山国際交流センター7階多目的ホール  (岡山市北区奉還町2‐2‐1) 
(3)機器展示・体験会について
 講演後、15時頃から機器展示・体験会を開催します。(16時で終了)
 ア.白杖・デイジー再生機・音声読み上げ機器体験(岡山県視覚障害を考える会)
 イ.便利グッズ展示(岡山県視覚障害者自立支援センター)
 ウ.視覚補助具展示(メガネのひらまつ)
(4)参加費 無料
(5)講演会の定員 60名
(6)申込期限 4月21日(日)17時
(7)お問い合わせ
 岡山県視覚障害を考える会ホームページ
 http://okashikaku.web.fc2.com/
 
●人気のある点字図書のご案内
 全国の点字図書リクエストランキングの中から選んでご案内いたします。どうぞご利用ください。今月は15タイトルあります。現在全国でリクエストの多い図書のため予約になるかもしれませんが、お待ちくださいますようお願いいたします。また、同じタイトルの録音図書が貸出可能な場合も多いですので、録音図書がご希望の場合はその旨お知らせください。
 分類のあとに該当するタイトルを並べています。それぞれのタイトルについては、書名、著者名、原本出版年、点字巻数、内容等の順に記載しています。
 
・雑著
「勝つのはどっち?ライバル対決おもしろ雑学(知的生きかた文庫)」曽根翔太著 2023年 3巻
 
「アタマが1分でやわらかくなるすごい雑学:毎日のすきま時間が楽しみになる、厳選291ネタ!(知的生きかた文庫)」坪内忠太著 2020年 3巻
 
・日本史
「天災から日本史を読みなおす:先人に学ぶ防災(中公新書)」磯田道史著 2014年 3巻
 
「歴史の愉しみ方:忍者・合戦・幕末史に学ぶ(中公新書)」磯田道史著 2012年 3巻
 
・法律
「塀の中のおばあさん:女性刑務所、刑罰とケアの狭間で(角川新書)」猪熊律子著 2023年 3巻
 
・日本文学-小説、物語
「朝星夜星」朝井まかて著 2023年 8巻 幕末の長崎で洋食屋を始め、明治の大阪でレストランとホテルを開いた料理人・草野丈吉と妻ゆき。日本の外交を支えた〈自由亭〉夫婦の奮闘を描く長編。
 
「片をつける」越智月子著 2021年 3巻 まもなく40歳になる阿紗は、隣の部屋に住む老婆・八重を助けたことがきっかけで、彼女の部屋の片づけを手伝うことになる。
 
「月下の黒龍:浮雲心霊奇譚」 神永学著 2023年 5巻 幕末ホラーミステリ。
 
「うさぎの町の殺人」周木律著 2022年 3巻 娘の大学進学を機に、山間のニュータウンに引っ越してきた親子は平凡な日々を過ごしていた。しかし、うさぎの惨殺や大学生の連続自殺などが起き…。
 
「逃げるな新人外科医:泣くな研修医 2(幻冬舎文庫)」中山祐次郎著 2020年 5巻
 
「源氏物語の楽しみかた(祥伝社新書)」林望著 2020年 4巻
 
「海が見える家 旅立ち(小学館文庫)」はらだみずき著 2022年 4巻 父が遺してくれた家が台風で被災した後、追い打ちをかけるようにコロナが蔓延。思うように日常生活をとりもどせない文哉は、旅に出ることに…。
 
「人間の証明(角川文庫)」森村誠一著 1977年 6巻 高層ホテル最上階に浮かぶ豪華なスカイレストラン。若い黒人が崩れるように倒れた瞬間、鋭い悲鳴が上がった。男の胸には、深々と差し込まれた血まみれのナイフが…。
 
・日本文学-記録、手記、ルポルタージュ
「実母と義母」村井理子著 2023年 3巻 夫を亡くしたあと癌で逝った実母と、高齢の夫と暮らす認知症急速進行中の義母。「ふたりの母」の生きざまを通して、ままならない家族関係を活写する。
 
・(児童向け)英米文学
「ウィッシュ:願いをかなえよう!」フェリーチェ・アリーナ作 横山和江訳 2011年 2巻 願いをかけつづければ、母さんの命が救えるかもしれない…。オーストラリアの片田舎に暮らす少年セブは、16歳の誕生日に家を出た。ダウン症の少年が巻き起こす奇跡の物語。
 
●新刊図書のご案内
 センターで新しく受け入れた図書をご案内します。どうぞご利用ください。今月は、デイジーが23タイトル、点字が1タイトルです。
 ご希望の図書が貸出中の場合は予約となりますので、お待ちくださいますようお願いいたします。返却期限は、お手元に2週間以内です。延長を希望される場合は、ご連絡をお願いいたします。
 メモリーに複数タイトルのデイジーや点字データを収録しての貸出も可能です(一部収録不可能な図書もあります)。その場合の返却期限は、お手元に1ヶ月以内です。
 送料は、原則として往復とも無料です。新規にリクエストいただける数は、通常6タイトル以内で、メモリーでの貸出の場合は、メモリー1個に10タイトル以内です。準備・郵送期間を考慮して、お手元にご利用中のものがいくつかある状態で、新規にリクエストいただいても結構です。
 ご利用いただける図書は、目録や新刊案内にあるものに限りません。書名がわからない場合でも、ご希望の著者や内容などからお探しします。当センターで所蔵していないものは、全国のネットワークを利用してお探しします。図書選びの参考になるような図書や雑誌もありますので、どうぞご利用ください。
 なお、センター取り扱い雑誌(約80種類)の継続利用は、図書貸出とは別枠でご利用いただけます。
 ご不明な点がありましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。
 
◎録音図書
 
○一般向けの本
 
・心理学(1タイトル)
 
書名 大切な人を亡くしたあなたに知っておいてほしい5つのこと
井手敏郎著
デイジー4時間3分
発行 自由国民社 2020年
内容 死別を経験したときに、私たちには一体どんなことが起こるのか。深い心の傷を負っている人々にどのように向き合えばいいのか。悲しみが長引く要因を踏まえ、死別後の悲しみと向き合う人たちが変わっていく過程を伝える。
 
・医学(1タイトル)
 
書名 みんなある!相談しづらい受診しづらい体のお悩み!
奈良信雄監修 満身創痍研究会編
デイジー4時間45分
発行 辰巳出版 2020年
内容 水虫、オナラ、わきが、巻き爪、肥満、口唇ヘルペス、淋病、いびき、顎関節症…微妙に相談しづらい、受診しづらい代表的な不調42を取り上げ、病気を分析。病院に行くべきタイミングを示す。
 
・日本文学-小説、物語(19タイトル)
 
書名 岸辺露伴は倒れない:短編小説集(JUMP J BOOKS)
荒木飛呂彦原作 北國ばらっど著
デイジー8時間17分
発行 集英社 2022年
内容 杜王町在住の漫画家・岸辺露伴が遭遇する数々の奇譚とは!? 全3編を収録。
 
書名 密告はうたう
伊兼源太郎著
デイジー10時間55分
発行 実業之日本社 2017年
内容 警視庁人事一課監察係の佐良が命じられたのは、元同僚・皆口菜子の監察だった。彼が見た真実とは-。
 
書名 約束した街
伊兼源太郎著
デイジー10時間39分
発行 幻冬舎 2023年
内容 世の中のはみだし者の幼馴染3人は、15年後の再会を約束する。かつてやり残した「宿題」を終わらせるために…。
 
書名 いとまの雪:新説忠臣蔵・ひとりの家老の生涯 上
伊集院静著
デイジー7時間38分
発行 KADOKAWA 2020年
内容 大坂夏の陣から70年。家老・大石良雄は、赤穂藩主・浅野内匠頭の清らかな心に惹かれながらも、危うさを感じ取り…。日本史上最も有名な復讐劇を独自の視点で描く。
 
書名 いとまの雪:新説忠臣蔵・ひとりの家老の生涯 下
伊集院静著
デイジー8時間58分
発行 KADOKAWA 2020年
 
書名 受け月
伊集院静著
デイジー6時間27分
発行 文藝春秋 1992年
内容 野球を通して語られる人生の機微。人々との愛しく哀しいふれあいを描いた表題作ほか6編を収録する。直木賞受賞。
 
書名 この世の喜びよ
井戸川射子著
デイジー3時間14分
発行 講談社 2022年
内容 幼い娘たちとよく一緒に過ごしたショッピングセンター。喪服売り場で働く“あなた”は、フードコートの常連の少女と知り合い…。全3編を収録。芥川賞受賞。
 
書名 地図と拳
小川哲著
デイジー23時間46分
発行 集英社 2022年
内容 ひとつの都市が現われ、そして消えた-。日露戦争前夜から第2次大戦までの半世紀、満洲の名もない都市で知略と殺戮が繰り広げられ…。直木賞受賞。
 
書名 荒地の家族
佐藤厚志著
デイジー4時間12分
発行 新潮社 2023年
内容 人が住み、出ていく。生まれ、死んでいく-。あの災厄から10年余り。生活も仕事道具も攫われ、妻を喪った男はその地を彷徨い続けた。芥川賞受賞。
 
書名 太郎物語:高校編
曽野綾子著
デイジー6時間21分
発行 新潮社 1982年
内容 苦悩をあらわにするなんて甘えだ―現代っ子、太郎はそう思う。さまざまな悩みを抱いて、彼はたくましく青春の季節を生きていく。
 
書名 おいしいごはんが食べられますように
高瀬隼子著
デイジー3時間31分
発行 講談社 2022年
内容 職場でそこそこうまくやっている二谷、皆が守りたくなるような存在で料理上手な芦川、仕事ができてがんばり屋の押尾。心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。芥川賞受賞。
 
書名 首里の馬
高山羽根子著
デイジー4時間30分
発行 新潮社 2020年
内容 中学生の頃から沖縄の郷土資料館の資料整理を手伝う未名子は、世界の果ての遠く隔たった場所にいる人たちにオンライン通話でクイズを出題するオペレーター。ある台風の夜、庭に迷いこんできたのは…。芥川賞受賞。
 
書名 しろがねの葉
千早茜著
デイジー10時間41分
発行 新潮社 2022年
内容 戦国末期、採掘最盛期を迎える石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き…。渦巻く欲望と死に抗って生きる女の生涯を描く。直木賞受賞。
 
書名 まんぷく 上(NHK連続テレビ小説)
福田靖作 田淵孝ノベライズ
デイジー10時間20分
発行 NHK出版 2018年
内容 大阪生まれの今井福子は立花万平と結婚。夢を追い求める夫とその夫を支え引っ張っていく妻。敗者復活戦に挑み続ける2人だったが…。インスタントラーメンを生んだ夫婦の知られざる物語。
 
書名 まんぷく 下(NHK連続テレビ小説)
福田靖作 田淵孝ノベライズ
デイジー8時間35分
発行 NHK出版 2019年
 
書名 砂の器 上巻 改版(新潮文庫)
松本清張著
デイジー9時間52分
発行 新潮社 1990年
内容 蒲田駅操車場で発見された扼殺死体。自らの戸籍を抹殺してまでも隠したかった青年の過去とは?
 
書名 砂の器 下巻 改版(新潮文庫)
松本清張著
デイジー10時間37分
発行 新潮社 1990年
 
書名 もしも徳川家康が総理大臣になったら:ビジネス小説
眞邊明人著
デイジー12時間5分
発行 サンマーク出版 2021年
内容 コロナを収束させ、信頼を取り戻せ! 2020年、AIとホログラム技術で復活した偉人たちで構成された徳川内閣に課せられたミッション。果たして最強内閣は、日本を救えるのか? 7月公開予定の映画原作。
 
書名 約束の海
山崎豊子著
デイジー9時間20分
発行 新潮社 2014年
内容 海上自衛隊の潜水艦と釣り船が衝突。若き士官を襲う過酷な試練。その父は昭和16年、真珠湾に出撃して-。山崎豊子の遺作。
 
・日本文学-評論、エッセイ、随筆(1タイトル)
 
書名 窓ぎわのトットちゃん 続
黒柳徹子著
デイジー7時間38分
発行 講談社 2023年
内容 東京大空襲の数日後、青森を目指して、ひとり夜行列車に乗ったトットを待ち受けていた試練とは? NHKの専属女優になりたての、トットが救われた一言とは? 42年ぶりの続編。
 
・英米文学(1タイトル)
 
書名 ボグ・チャイルド
シヴォーン・ダウド作 千葉茂樹訳
デイジー11時間21分
発行 ゴブリン書房 2011年
内容 1981年、北アイルランド。紛争が続く土地から離れて、イギリスの大学で医者になることをめざしていたファーガスは、泥炭の盗掘にでかけた湿地で、絞殺の跡がある少女の遺体を発見する。
 
◎点字図書
 
○一般向けの本
 
・家政学、生活科学(1タイトル)
 
書名 ムダ家事がごっそり消える生活
本間朝子著
点字2巻
発行 サンクチュアリ出版 2018年
内容 家事の動線を短くしたり、「家事の型」を作ってそのつど考えなくても済むようにしたり、水まわりの掃除をしなくても問題ない環境に整えたり…。効率的な家事のやり方を、具体例とともに紹介します。
 
(センターだより2024年3月号終わり)